仕事のやりがい長さ合計の罠

企業の形はほとんどの場合ピラミッド構造をなしており、ピラミッド上部になればなるほどピラミッド下部の為に指示を出すことが多くなっていきます(↓)
これを「職場に影響力を与える能力」

また横、友人の関係を崩壊させないこともピラミッドを維持する上で大切な事です(←)
これを「社内ネットワーク力」とでも呼びましょう。

多くの人はピラミッド上部にいくための努力をします(↑)
私はこれを「現場に影響を与える能力」と呼びます。


この3つ(↓)(←)(↑)の長さの合計が長ければ長いほど人は仕事に対してやりがいを感じます。

これを図に表すと次の様になります。


この矢印(↓)(←)(↑)の長さ合計の事をここでは
「仕事のやりがい長さ合計」と命名しましょう。
どの様な変化が考えられるか?




1.成長期
成長期の特徴としては(↑)圧力が強いことが挙げらピラミッドもどんどん大きくなっていきます。

  1. 企業が(↑)ばかりを評価し(↓)に対しての成長を促さなかった。
  2. (↑)圧力が強いので企業は(←)に対して投げやりでも良かった。その為長年同じ人、同じ場所にいなければならなくなり仕事に対してやりがいを失っていく。対抗策としてジョブローテーション等が考えられる。
  3. 企業が(↑)を用意してくれなくなった。その為多くの人がやる気を失わざるを得ない。成長期の話なのでそこまで起こることの無い問題。

2.停滞期
停滞期の特徴は(↓)(←)(↑)バランスがいい事が挙げられます。

  1. (↑)圧力は弱まりやすい状況になります。その為企業としては(↓)が良い人材を上司として上げるようになり仕事のやりがい長さ合計を保とうとします。
  2. (←)方面は会議室等の環境の質を上げる、社員旅行や会社イベントを多くすることで長さの補填に当てる事が出来ます。
  3. それでもなんとか(↑)圧力を上げる努力をしなければなりません。ここは(↑)にいくために必要なスキル獲得のための援助金をだす等の工夫をすることで長さ維持を図ります。

3.衰退期
完全に(↑)圧力は弱まり、ピラミッドの形がどんどんと小さくなっていきます。

  1. (↓)が良い人材にも限度があります。ならば上部が担当する部下の数を増やすことで(↓)圧力の充実を図ります。
  2. (←)方面の充実も限界です。むしろ衰退期なので悪化する傾向があります。趣味の多様化も重なり(←)長さが伸ばしにくくなっています。
  3. (↑)圧力無いため、大半の人は自分が上部にいけるかどうかの判断がついてしまいます(補正なし部分に注目)。人はそれでも働かなくてはならないため思考停止のマニュアル仕事を好むようになります。


★★★★★★


さてどうでしょうか?皆さんの企業がどの段階のものでしょうか?

この表って複合でかけ合わせると面白いよ。
例えば成長期→停滞期だと最上部は相当仕事のやりがい長さ合計減るよね。元から(↓)の勢いがないから人に物を教えるのが凄い下手でやる気もない上司の出来上がり。定年退職マダーみたいな上司いたらこのパターンかも

停滞期→衰退期は結構いるんじゃないかな?結構維持に躍起になってあの手この手のサービスをやってるイメージ。労働は増えてるのにジリジリとボーナスカットが始まってる人とかここかも。

成長期→衰退期=ブラック企業。上司が利権めいた高給をとって部下は薄給。公務員もこれに近い推移たどってるよね。公務員の場合、下部が公務員から非正規雇用に変わってるだけで上部、最上部は維持されるという感じだからね。

元から衰退期=真性ブラック。だけどキチンと生き残れる仕組みを仕込んでるから成長期→衰退期より体質としては強い筈。恐らく「これから起業!」という人もここに属する可能性大だよねぇ

海外展開するようになるとこのグラフがどの様に変化するのかも考えると楽しいかも。一度成長期から停滞期に落ちたら相当な努力、起業改革しないと再び成長なんてできっこないが果たして生涯雇用、年功序列のシステムでリストラも出来ない、給与も下げられない企業は無事に改革出来るかな????


★★★★★★★



ちなみにこの仕事のやりがい長さ合計…仕事のやりがいだからね。
「給与」に満足したら、もしくは給与が上がらないと確信したらこの仕事のやりがい長さ合計を減らせば相対的に給与の価値が上がる仕組みも兼ね備えている。左側に給与の高さを示していたのはこう言った訳。



頑張ろうが頑張らなかろうが上に上がれない、給与が変わらない…下部にも下がらない…ならサボるでしょ?合理的に考えて給与の高さとやりがいのバランスが取れる様になるべく目一杯サボったほうが得する。グラフでいう所の補正部分が減らす項目に該当するよね。頑張って言語習っても無意味なら習わないほうがコスパ上がる。…一番サボる方面で適してるのが(↓)かなぁ…マニュアル厳守してれば問題ないし、このご時世…アルバイトは腐るほどいる。それどころか「仕事一杯入れないと生活成り立ちません!もっと頑張りますから入れてください」っていう自分が頑張んなくても(↑)圧力の高いアルバイトの方が頑張ってくれる環境整ってるし…。不況になれば成程サボりたい正社員にとって理想の職場に近づくという現実。正社員とアルバイトで雇用保障が天と地の差があるからこそなし得る裏技といえよう。


生涯雇用、年功序列があるからリストラはないしね。流石に年功序列は崩壊したか?まぁ一度正社員になれば余程の不始末が無い限り確実に定年までいれる終身雇用があるから問題なし。つまりこのグラフは一度でも上部を目指せないと分かればサボる事が最適解という事を意味している


もしこのグラフに…リストラによる人材整理という(↑)圧力が常に加わっていたらどう変化するか…もし、下部の下に「アルバイト」との制度の壁を壊したらどうなるか…皆さん考えてみてね!


今仕事のやりがい長さ合計で一番足りないものって(↑)なんだよ!