遺伝子講座「近親交配」

私、遺伝子学を習ってましてね…
分かりやすく教えるよ
「近親交配」って何さ?編です。

エロい要素ありませんよ




キーワード「近親交配」のウイキペディアで必要な所を転載
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E8%A6%AA%E4%BA%A4%E9%85%8D


近親交配を繰り返した場合には劣性遺伝子という形で隠蔽されている、障害をもたらしたり致死性のある遺伝子が顕在化しやすく、内臓疾患や骨格異常などの先天性異常が発生しやすくなる(近交退化)。ただし、すべての障害性、致死性の遺伝子が劣性遺伝子というわけではなく、例えば骨格異常の遺伝子は優性形質であることも多い。稀少動物の場合、その個体群がある程度以上小さくなると、必然的に近親交配が起こりやすくなり、個体の生存、あるいは子孫を残すのに不利な遺伝子が顕在化する。そのためそれぞれの種には絶滅を回避し自然状態で種を存続できる最低限の規模があり、生存個体数がその規模を下回っているかどうかも保護の判断基準の一つである。
個体数が充分な自然状態では、一般に近親交配は起きにくい(全く起きないわけではない)。それは多くの生物が近親交配を避けるメカニズムを持っているからである(より厳密に表現すれば、近親交配は劣性遺伝子の発現という問題の他に遺伝子の多様性の低下をもたらす原因となり、伝染性の病気などへの耐性が低くなる。そのため近親交配を避けるメカニズムを持った個体(あるいはグループ)が自然選択によって残り繁栄した)。 実際に、生物それぞれに、様々な形で近親交配を避けるようなしくみが知られている。被子植物では、多くの花に雄蘂と雌蘂が共存するが、どちらかが先に成熟するなど、自家受精を妨げるようになっているものも多い。しかし、一部のダニなど特殊な環境で生きる昆虫では、ほとんど近親交配のみで繁殖していることが知られている。この場合、(突然変異を考えなければ)全ての遺伝子のホモ化が行われ、致死性の形質を持つ遺伝子は淘汰されていると考えられる。


流石ウィキペディア…難しく書いてるねぇ
ざっくり言うと↓




遺伝子的には近親交配は弱くなる。(近親退化)

普通の生物は劣勢遺伝子を持ってるからね。劣勢×劣勢とかけ合わせた場合、致命的な障害持つ事があるから大きな集団の場合生物は近親交配しないんですよ。


ただ近親交配を繰り返すと純粋な劣性遺伝と優勢遺伝にきれーに別れていきます。

自然選択ってしってるかな?環境的に適応しにくい性質は死に、適応しやすい性質は生き残りやすいって事ね。
劣勢遺伝子が多かったら生物は当然生き残れませんが、ある近親交配の所は優勢遺伝がかなり多かったら…そりゃすげー力発揮するわけですよ。って事で近親交配ってのは劣勢遺伝を多く持つor「優勢遺伝を多くもつ」という博打な面もある。実はイネは完全な近親交配からなる純粋な性質を持つ生物です。コシヒカリとか純粋な優勢性遺伝100%なんですよ。だって同じ畑の中で受精して種作って…ってのを弥生時代から繰り返してるのだからそうなるわ。こうなってくると近親退化とは言わなくなります。


メンデルさんが発見したメンデルの法則も実は近親交配による純粋な性質があったから発見できたんです。エンドウもイネと同じく近親交配によって純粋な性質に洗練されていたから1:2:1と綺麗に別れた訳で。同じ事を人間でやっても1:2:1なんてできっこないです。人間は近親交配で純粋な性質なんてなってないからね。

近親交配サマサマです。




…はいお分かりの方は理解が早い…つまり人間が栽培してる野菜は基本的に近親交配です。
ですので問題ってのも皆わかってるはず…環境適応性がないんだよね。


優勢、劣勢って聞くとプラスかマイナスかのイメージ持つ人多いけど、遺伝学的には優勢、劣勢ってのは「別々な性質」ってのを主張する為の呼び方であってイイ、悪いという意識は持ちません。その時代に生き残りやすい性質なのか?ってのは時代時代によって異なるからね。例えば恐竜絶頂期なら優勢なのは「デカイ事」だけど、氷河期になったら相当な「劣生」性質に早変わりですから。時代によって良し悪し変わるから現代の基準で全ての性質を考えるのは、遺伝子的進化とかを考えた場合不利益なんです。だから優勢、劣勢という言葉を意味のまま受け止める必要なないのですよ。これは環境的に優勢に働くんじゃね?位の気持ちでその場その場科学者も分けています。



近親交配ってナニさ?っていうと「現在劣勢な遺伝子を取り除く」って事です。劣性遺伝が多かったら自然選択で消滅する運命なんで優勢遺伝子が生き残りやすくなる。逆に劣性遺伝子という選択肢がない分将来環境が変わったとき変化の選択肢がない。突然変異体がたまたま変化後の環境に強い事を期待するしかありません。これが近親交配は環境適応性が無いといわれる遺伝子的理由です。ですので今人間が育ててる野菜とかも野生に帰れば絶滅必至なんですよ。人間が育ててくれる環境以外に対応する劣勢遺伝子なんてとうの昔に捨て去っているから。って事はですね…環境変化に対応するためには多くの「優勢遺伝子」と「劣勢遺伝子」を持つ方がいいんです。対応策増えますから。





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