選挙に行かないのは政治家が悪いでしょ

選挙の度に「若者の投票率が悪い」が話題になる。不思議なのが「立候補者」「投票した人」は正しく、選挙にいかない若者が間違いであってこれを何とか正そうという風潮。自分が知るかぎりこの図式しか報道されてない…面白い現象だよね。

そこは若者に興味関心をもたせる事に失敗した政治家を罵倒する状況じゃないの?

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そりゃそうで、若者にとって政治家が一生懸命考えて作った「政策・論点」は的外れなんだもん。例えばアベノミクス法人税等はどうでも良い話題である。内定率が上がったとしても、恩恵を受けたと言える人は「上昇分の数%の人々だけ」であって、殆ど誤差でしかない。ソレに比べたら経済連が毎年「説明会は何月から」「面接は何月から」と就活ルールを発表してるけど、こっちの方がインパクト強いでしょ。対象は全就活生!取り敢えず気にする。誰だってソーする。

ハッキリ言ってしまえば、若者はよっぽどの事が無い限り政治家と関わっても無意味だと考えている。世間が両手を上げてアベノミクスを称賛しているけど、それでも殆ど効果を実感出来ない。

政府は企業の残業、休日出勤をコントロールする気はサラサラ無い。コントロールしているのは経済連のお偉いさん方。非正規雇用を増やすのか、正規雇用を増やすのか決めるのも経済連のお偉いさん方。だったら経済連を気にした方がよほど有意義だよね。若者にとって「自分の生活を左右する存在」は政治家じゃなくて経済連なんだから。


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そりゃ若者は投票しない。政治家に魅力を感じる要素が殆ど無いもの。若者に「清き一票お願いします!!」と言っても無意味なのは当たり前だ。

若者に投票させようと思ったら、政治家が「若者にとっての魅力」を向上させる様に努めるしかない。魅力的な政策を出さなくても若者が喜んで投票しに行く光景はあり得ない。起こり得ない。

それなのに選挙の度に「若者の投票率」が取り上げられ、若者の行動を問題視する事に違和感を感じる。
本来そこに鎮座すべきは「立候補者が若者有権者の声を吸い上げる事を怠った」じゃないの?





どうすれば若者が投票するかと考えた時、ネット選挙の様に「投票を便利にする」仕組みを考えるけど大きな効果は期待出来ないような気がします。勿論、時代に合わせる環境づくりも必要だけど「立候補者が若者有権者の声を吸い上げる事を怠った」現状まんまだったら…爆発的に若者が投票に行く訳ないでしょ。

問題の本質は「環境が整ってない」ではなく「関心を持たせる事に失敗してる」だから