2012年衆議院議員選挙 地域別投票率

選挙というと「一票の格差」の次に出てくる話題が「都会の投票率は低い」「田舎の投票率は高い」という地域別投票率についての話題だったりする。果たしてこれらは本当なのであろうか。


という事で簡潔ながら、「都道府県別投票率」というのを作成した。

この表から分かる事は都道府県によっては最大で10%前後投票率に違いが出るという事、「都会」「田舎」では投票率に差異は出ないという事だ(どちらかと言えば田舎の方が投票率が低い様に見えるが田舎は確実に低いわけでもない)。単純に地域毎に抱える諸問題によって投票率は上下すると考えるのが良いようだ。

最大で10%の投票率が異なるというのはどう考えれば良いであろうか。単純に考えて55%の投票地域と65%の投票地域では一票の格差は8.5%程度上昇する。前回の記事によれば元々選挙区割によって200%程度の一票の格差が生じる事が分かっている。つまり選挙区割由来の格差問題に比べれば、地域別投票率の格差問題は非常に微々たる問題だという事である。
2012年衆議院選挙に置ける一票の格差について - watakenn3の日記

★★★


冒頭に戻って、ではなんで「都会=投票率低い」「田舎=投票率高い」という勘違いが多いのだろうか。今回の地域別投票率の図から言えば、どちらも同程度の投票率だという事は先に述べた通りである。

それは大概の場合「地域別投票率」と「年齢別投票率」という2つの別々の話をごっちゃ混ぜにして考えているのではないか。


年代別投票率の推移 | 公益財団法人 明るい選挙推進協会


という事で、今回の記事を機に変な勘違いを解消して下さい。若者が多い都会だから変に投票率が低いわけでも、年寄りが多い田舎だから変に投票率が高いわけでもありません。