家はとんでもない負債

家についてのCMがやたら増えてる気がするけど、
「家=人生の資産」だとか「人生最大の投資」の文言が非常に気になる。


というか今時は家は「資産」「投資」対象じゃなくて

「負債」でしょ


★★★


資産や投資だったら増やせる筈なんだよね。
目減りすると分かっている株に投資する投資家はいない。金とか銀などの実物資産でも、目減りすると予測すれば買わないでしょ。

増やす為に資産運用やら投資する訳で。

ところが家は目減りしても平気で投資と呼ぶ。買えば価値は半減し、瞬く間に「査定不可」まで落ちる。ジェットコースターみたいに急降下する。

それを「資産」「投資」と呼ぶのは詐欺に近い。そんな対象に長期ローンを組むのは最早狂気じみている。

金を増やすのが「資産」「投資」の筈なのに増やす事には一切貢献しない。それどころか「地震で家が壊れないだろうか=地震保険を」「固定資産税が=旅行を諦めよう」「リフォーム代が」等で益々金を奪っていく。雪だるま式に支払額が増えていく負債じゃないか。


★★★


昔の人が「家=資産」と呼んでいたのは、家を利用して催しを開催する事で信用(=クレジット)が増え結果的に資産が増えていったからなんだろうね。

  • 「家にいるクワガタを皆で採る」「家にいるセミを皆で採る」という遊び場の提供から始まり
  • 「家で作った野菜の提供」「コンバイン等の農具提供」物資提供として
  • 「近所の人と餅つきを行う」「近所の人とBBQを行う」「誕生日会を行う」イベント会場として
  • 「部下を家に招いて一杯やる」「悩み相談」サービス系等など

これらは昔、全て「家」によって行われていた。
これらの活動を持ち家で行う事で、近隣住民からの信用が高まり更に富が集まるといった状況が生まれたのだ。今でも裕福な家の人はこういう「催し」を自宅で行っている。


これなら「家=資産」と呼べるだろう。
資産を有効に運用する事で信用を更に増やしている訳だ。
当たり前だが、これが資産である。

裕福な人が裕福な理由がここにある。


★★★


ところが時代が変わり、遊び場から物資提供、イベント会場、サービス系等は全て「企業がやってくれる」状況となった。

  • カラオケ、ボーリング、映画、スキー等の遊びは家で用意するよりそういう設備に行った方が楽しい。
  • クワガタを捕まえるだけでなく、色々な体験をさせてくれるツアーに参加した方が楽しい。
  • 餅つきするより、買う方が手間が掛からないし、美味しい。
  • 家で喋るよりスタバで喋った方が色々と楽で美味しい。

要は「資産としての家の役割」を全て外注化してしまったのである。

結果として家の役割は
「食べる」「寝る」「簡単な娯楽」「家庭としての営み」程度しか残らない状況となった。家の中を空っぽにして「外注化」した遊び場で皆と遊びにいくようになった。


これでは信用は生まれない。

こうして家という大きな買い物をしたのに
資産として活用できる場がない為に価値がただ目減りするだけの、負債となる訳だ。



家族が出来たからそろそろ…と考えている人は一考した方が良い。
ただ減らすだけの「負債」に大金をつぎ込んでも意味ないよ